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ヴォーカル・レッスンの基本中の基本


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最初に

おはようございます!ヴォーカルレッスンのコーナーにようこそーっ!

いきなりですが、ぶっちゃけた話、歌とは自分が気持ち良ければ、それでいいのです。大声を出す事はストレス発散となり、各種病気の予防ともなります。「私は歌が下手だから歌うのが恥ずかしいから歌わない」という人は自分が健康になれる機会を自分自身で逃している様なものです。歌を歌う事は脳に振動を与え、その脳機能を活性化させ、呼吸器官や内臓器官系統を健全にしていきます。実は言葉よりも、より原始的な意思の伝達方法が「歌」ですから、相手に何か本当に伝えたい事がある時は、下手に話すよりも歌で伝えるのが一番なのですね。

ところで全く話は変わりますが、周囲から歌が上手いと言われる様になりたい、歌を仕事にしたい、歌手になりたい、シンガーソングライターになりたい、オペラ歌手になりたい、声楽家になりたい、という想いが芽生えてきたその時、どうすればいいのでしょうか?ここでは、世界中の誰もが持っている楽器「声」を練習する方法について詳しく解説していきます



下手と言われても全く気にしない事が肝心

さて、それでは、これから歌を上達したいと思う皆様に「究極の真実」を、まずは、お伝え致します。

野次=応援


前述の様に、歌とは心の開放です。歌が上達するには、とにかく人前で、たくさん歌うしかありませんから、「へたくそ」とか言われても全く気にせず、いやむしろそれを自分に対する応援歌であると捉え、前向きに歌唱を練習を続けていきましょう。野球でもそうですが、「野次」というものは、その場を盛り上げる非常に良心的な行為だったりするのです。


人前で歌う事こそが肝心

「まだ下手だから、部屋で練習する」「一人で練習する」というのは、いかにも常識ある良識ある行為の様に思えますが実は歌とは人前で歌った方が上達が早いのです。これは何故かというと、歌とは誰かに向けて歌うものですから、自分の歌を聞かせる対象がいないと、どうしても感情を乗せにくいので上手くならない、というカラクリがあるのです。ピッチ・リズム調整とかいう無機質で機械的な練習なら構いませんが、できるだけ人前で歌う機会を増やすようにしていきましょう。


歌以前に羞恥心が・・・

実は充分技術があるのに羞恥心が邪魔して「始まりすら歌えない」という場合があります。周囲に人がいると、特に見ず知らずの人がいると、普段できる事ですらできなくなってしまう例です。実は歌の練習とはまずはこの羞恥心をいかに取り払っていくのか?が最初の難関です。これは「最初から完璧な完成形を提示しないといけないのだ」という理想が高いからです。

まずは「わざと失敗してみせる」「わざと外して笑わせてみせる」という風に、逆に失敗形を敢えて自ら提示する事で、周囲の、そして自分自身の肩の力を抜いていく方法が一番です。歌の練習を始めて、最初から歌が上手い人など世界中に誰ひとりとしていませんから、初期段階では必ずプライドを完全に捨て去る必要に迫られるもので、これは誰もが決して避けては通れない道です。


歌の練習とは、まずは呼吸法から

多くの日本人は胸式呼吸といって胸を広げたり狭めたりする事により呼吸しています。短距離走をした後に、肩を上げ下げしながら「ハーハー」呼吸する、あれが胸式呼吸を大袈裟にした状態です。

しかし、この胸式呼吸では、実は大声が出せないのです。ピアノやギターやヴァイオリン、トランペットとかいった楽器が全て空洞の共鳴部分を持っている様に、音とは楽器の躯体全体に響かせなければ味気ないものになってしまいます。それと同様に、声もまた全身に響かせなければ「大きい声」や「いい声」にはならないのです。

声を腹部にまで響かせるようにするには「腹式呼吸」という呼吸法を行います。また、片方の鼻が詰まっている場合もいい声が出せません。

また歌は会話と違い、長い呼吸が求められます。「2小節間、声を出し続ける」「10秒間、声を出し続ける」など日常茶飯事です。息が短いと途中で息切れしてしまい、そこで音程が狂ったりして頼りない歌声になってしまいます。

実は以上の問題を全て解決する呼吸の練習法が「ヨガ」にある事を偶然発見しました。「もっと早く知っていたら」と思うこと請け合いです。

腹式呼吸の練習方法、両方の鼻を開く方法、息を長くする方法などについては、こちらをどうぞ:
腹式呼吸:ヨガの呼吸法



胸式呼吸とは、じつは基本

胸式呼吸とは、誰もが自然に行っている呼吸法ですから、敢えて解説しないだけですが、
でも、もちろん「胸式呼吸」を否定する訳ではないのです。

いやむしろ、この胸式呼吸による発声を根底に置いた上での、他の各種呼吸法に基づく発声技法の習得となっていきます。
今後、その詳しい事を解説していきます



腹筋の鍛え方

仰向けに寝て、頭を両腕で保持し、ゆっくりと上体を起こしながら「あ・え・い・う・え・お・あ・お」等と母音で発声する

腹筋を鍛える筋トレマシン(アブドミナル)を使用する:軽めの負荷を設定し、ゆっくりと上体を運動させる

腰が角にぎりぎりになる様にベンチに仰向けに寝て、両足を閉じてまっすぐ伸ばしたまま上にゆっくりと90度まで持ち上げておろす

いずれの場合も、常にゆっくりとした運動を心がけます。動作をゆっくりすればする程に「インナーマッスル(深層筋)」が鍛えられ、それが腹部(横隔膜)をコントロールする力となります。早い動きでは「アウターマッスル(表層筋)」しか鍛えられず、それでは歌唱に必要な筋肉が鍛えられません。ヨガやピラティスのレッスンを受けるのも歌唱に必要な体幹部のインナーマッスルを鍛える上で非常に効果的です。
→筋トレにおける各種リズムチェンジの法則は、もちろん、歌唱鍛錬の法則と同じなのを、ご存知ですか?



ボイストレーニング時に、エコーやリバーブは一切使わない

エコーやリバーブ、コンプレッサー等といった各種エフェクト類は、いかにも自分が歌が上手くなったと勘違いしてしまいやすい非常に不便な道具です。練習する時は決してエフェクト類を一切かけてはいけません。それでは体全身に音を響かせる(共鳴させる)練習にはならず、また今の自分自身の瞬間の音程を確認する事すら難しくなる(前の音が残留してしまう)からです。これは「ピアノはサスティン・ペダルを使って練習しない」と全く同じ意味です。

エコーやリバーブの使用は、自分自身の、その瞬間の声の音程を制御する感覚が薄れてしまいます。
コンプレッサーの使用とは、自分自身の、その瞬間の声の音量を制御する感覚が薄れてしまいます。

ジャズ歌手の録音によく、歌声に全くエフェクトがかかっていない、非常にクールな音源を聴きます。
さらに、録音スタジオの残響音がマイクに入らない様、敢えてマイクのすぐすぐ近くに口を当てて歌っているらしいんですね・・・
自分の声への自信の表れというか、物凄い余裕を見せ付けている訳であります
全くエフェクトに頼らずとも、これ程までに説得力があるのかっ!といつも驚くのですが、どうやらそこら辺が鍵らしいんですね
→その1例)Sarah Vaughan 「Lullaby of Birdland」「Misty」「Tenderly」
サラ・ボーンは、もう既に全身が共鳴楽器となっているので、もう各種エフェクト類を使う必要もなくなった、という境地の一例です。

こういった一例もありますね「ルイ・アーム・ストロング:La Vie En Rose」


例え、それが大声だったとしても、それが小声だったとしても、
いつも常に「必要な事」だけが聴こえてくる、雑音が全くない、それが本物の歌声なんです

何故エフェクト類に頼るのか? その曲を本当に理解していないからです
何故エフェクト類に頼るのか? その曲を本当に楽しんでいないからです
何故エフェクト類に頼るのか? まだ全身が音楽共鳴楽器として出来上がっていないからです



歌う時の立ち方

何事も「基本」が大事ですが、歌う時の姿勢チェックは非常に大切です。

両足を肩幅か、それよりも少し広く開く
右つま先は右45度、左つま先は左45度、
 →つまり、両つま先で正方形を45度回転させた逆三角形を形作る
 →女性の場合は、印象的にそぐわない場合、練習時間においてのみ、という事にしておきます
頭頂部が天空に引き上げられるイメージで上体を上に引き上げる
腰と両肩を前に移動させ、重心を僅かに前方に傾ける
両つま先に軽く重心を乗せる
膝をわずかに緩める(曲げる)
お尻の穴に力を入れ、お尻を軽く締め上げる
下腹部を引き締める(腹筋に力を込める)
両肩は完全に脱力する
軽く胸を開く
アゴは軽く引き、猫背にならない様、胸は張る
眉毛も完全に脱力する
天空を見上げる

重心を前方に傾ける、とはいっても猫背になる、という意味ではありません。
横から見て全身が一直線の棒の状態を保ったまま重心を大地と平行にして前方に傾けていきます。
どうして重心を前方に傾ける(前に平行移動させる)のかというと、
そうする事で胸が開き、喉も開くからです。そして意識が前方に、そして心が観客に向かう様にするためです。

両肩を完全に脱力する、という意味では、マイクや楽器等を手に持たない練習(声を道具で拡大しない、もしくは、スタンドマイク等)が一番です。

つまり、左右の「両つま先」と「下腹部=たんでん」から構成される「三角形:トライアングル・ゾーン」に、のみ力を入れ、その他の部分は完全に脱力した状態が、歌唱する際の姿勢の基本形です。


この基本形から、後々は「歌いながら踊る」練習へと移行していくのですが、踊って体を動かした後でも、すぐにこの基本姿勢に「静止」できる様な練習を繰り返す事が肝心です。無駄に息が乱れてしまう事を防ぐためです。



音程がズレる

「歌が下手だ」と言われる原因の、まず第一が「音程を外す」事です。カラオケで気持ち良く歌っている時は、自分が音程を外していても気付かない場合があります。「自分は音を外していない、自分は歌が上手い」と自分だけが思い込んでいる状態です。

これを確認するには、まず自分の歌を録音し、それを繰り返し再生して聴いてみる事です。最初は殆どの場合「これが自分の声なのか?」と驚き疑い呆れ果てる筈です。「自分が自分の耳に伝わる自分の声と、外に繰り出された後の自分の声とは全く別物である」とすら考えておいていいと思います。

さて、自分の歌を聴いてみて、音程がズレている部分がある事が判りました。ではどうするか?

音程がズレているのは殆どの場合「低い音程」「高い音程」です。

低い音の部分がどうしても出ていない場合は、キーを上げるしかありません。

高い音の部分でどうしても音がフラットしてしまう(音が低くなってしまう)、という場合、まずはキーを落とすか、高い音は全て裏声で歌って練習していきます。裏声(ファルセット)で歌えて初めて地声で歌える訳です。

音程がズレる原因のもう一つが、「メロディーを実は把握していなかった」「速いリズムによる音程変化に追随できていない」というケースです。この場合は、テンポを遅くして何度も地道に練習するしかありません。さらに譜面で旋律の再確認をしていきます。

まずは単音練習から

殆どの人は声以外の楽器を持っていませんから上記の一般的な練習法を御紹介しましたが、ピッチの補正の練習を本当に厳密に行いたい場合、カラオケやCDによる練習は不向きです。

カラオケにはリードメロディー(ボーカルライン)が流れていますが、伴奏音に埋もれていて確認しにくいのです。歌手のCDに合わせて歌う場合、既に声が入っていますので、それが自分の声であると錯覚してしまい、確認しにくいのです。つまり、声以外の楽器の単音に合わせ、それと同じ高さの声を出す練習をしていきます。もちろんそれも定期的に録音して、本当に音程が合っているかどうかを確認します。

非常に地味な練習方法ですが、初期の段階では、これが一番効果的です。

さらに音程を厳密に確認したい時は、電子チューナーを使います。楽器で単音を鳴らし、音を止め、その音をイメージしつつ声を出して音程を計測します。なんともブレブレな事に驚愕すると思います。

単音が慣れてきたら、ピアノのハノンを弾きながら、もしくは聴きながらフレーズの発声練習をする!色々なメロディーによる音程の変化を色々なテンポで練習しておきましょう。

「あ・え・い・う・え・お・あ・お」
「か・け・き・く・け・こ・か・こ」・・・

などと、歌っていきます。



高い音の声が出る事を追求しない

歌を練習していくと、どうしても「高い声が出るのが歌が上手い証拠だ!」という勘違いに陥ってしまいやすいものですが、ピアノが88鍵と決まっている様に、人間も出る音域は、人それぞれに、あらかじめ定められています。それを無理やり高い音が出る様な練習を繰り返すと逆に喉を痛めてしまいます。「喉にポリープができる」というのをプロ歌手の場合よく聞く事がありますが、無理は禁物です。自分が一番気持ち良く楽に歌えるキーを探す事が第一です。

しかし「歌を唄う機会が少ない」という理由で、出る筈の音がまだ出ていない場合があります。
こういう場合は、むしろ低い音が出る様な練習をします。高い音は裏声で練習します。そして腹式呼吸の練習を繰り返します。

実は低音域が出るようになると高音域も出るようになるのです。
実は腹式呼吸が身に付くと、自分の音域が上にも下にも広がるのです。

高い音を地声で出せる様になりたい場合、それとは全く別の練習をしていく必要があるのです。

お勧め:敢えて歌いにくい「1オクターブ下」で歌う練習を何度も繰り返す練習:


今現在の自分自身の体格や声帯や体調に一番適した音域というものを客観的に把握しておく必要があります。


大きい声が出る事を追求しない

腹式呼吸と胸式呼吸とは、その楽曲の瞬間において随時切り替えていくもの!

歌を練習していくと、どうしても「大きい声が出るのが歌が上手い証拠だ!」という勘違いに陥ってしまいやすいものですが、これもまた最大の落とし穴の中の一つです。

前に腹式呼吸を推奨しましたが、実は歌唱スタイルには、もちろん胸式呼吸で行うシーン(その楽曲の中で)やジャンルがあるのです。

バラードのサビ以外の殆どのシーンにおいて、胸式呼吸を用いた低音量で歌う場合があります(多いです)。
バラードの導入部分でいきなりシャウトなんかしてしまったら、誰もが驚き呆れ果ててしまいます。

例えば「ボサノヴァ」という音楽ジャンルは、「ささやき声:ウイスパー・ヴォイス」が基本です。
そういえば「子守唄」という音楽ジャンルも、「ささやき声:ウイスパー・ヴォイス」が基本でしたね。
ボサノヴァや子守唄でシャウトなんかしてしまったら、誰もが驚き呆れ果ててしまいます。

この様に、小さい声で歌う場合は胸式呼吸に切り替える、という方法があります。
腹式呼吸を用いないスタイルで発声する場合に大声を出すのは非常に危険です。
腹式呼吸を習得していない場合(その時期、その日、その瞬間において)に大声を出すのは非常に危険です。
喉が腫れたり、最悪の場合、数日間声が出なくなってしまう場合すらあります。

大音量の声が出る様に練習する事は、健康維持においても基本なのですが、
その方向性における練習時間は、最後に、短めにしておきましょう。逆に声帯を痛めてしまう場合が多いのです。

西洋においては、「石」を使用した、つまり「声が共鳴する空間」でくらしていますが、
ここ日本においては、「木」「畳」等の、「声を吸収する空間」で暮らしています。
日本人がオペラ歌手の歌唱法に違和感を感じるのは、その育成風土環境の違いです。

バンド演奏、オーケストラ構成、電子楽器などの大音量楽器に対抗するために大きい声が出る事を追求してしまいがちですが、
日常生活に溶け込んだ歌唱法とは本来、日常会話よりも、ほんの少し大きい程度のものですから無理は禁物です。
そういった事を勘違いすると、とんでもない事(蝉の寿命は短い)になってしまう訳です。

フォークギターやクラシックギター、ウクレレ、アップライトピアノ程度の低〜中音量の生楽器を「アンプラグド=増幅装置無し」で弾き語るのが、人間にとって本来非常に自然な歌唱法である事を、今一度思い出してみましょう。

大音量の声を出したかったら、その全く逆の方法で練習する、つまり「ささやき声」、いかに小さい声で歌うか?という方向性での練習をする事が、まずは肝心です。そうする事が声帯を守る事にも繋がり、また、「自分の声の音量調整」という感覚が研ぎ澄まされていきます。

「大きい声が出るのに(腹式呼吸は習得しているのに:これは絶対前提)、小さい声でしか歌わない」、これは実は、
自分の声帯から繰り出される音量を自分自身で完璧にコントロールできている状態なのです。



リズムがズレる→リズム・トレーニング

リズムを外しても上手く聴こえないものです。
さて、それではリズム感を鍛えるにはどうしたらいいのか?楽器を練習すればいいのか?

実は一番手っ取り早くリズム感を身に付けるには、立って踊る事、それも立って歌いながら踊る事です。カラオケは立って踊りながら歌う、エアロビクスやジャズダンス、ヒップホップダンスなどを習いに行くのがお勧め!歌とは立って歌うものですから、座って練習する事は実は遠回りになるのです。ヴォーカルを専門的に練習する時間帯において、楽器はむしろ邪魔であり、「手ぶら」で行うのが最善です。

リズム感を鍛えるには、まず下から順に積み上げていきます。まず「足」。足で音楽に合わせてステップが踏めるように練習します。その次に腰でもビートが刻める様に練習します。次に肩を音楽に合わせて動かす練習をします。次に腕を音楽に合わせて動かす練習をします。歌のリズムトレーニングは、実は最後の最後の練習なのです。全身がリズムに合わせて動けるようになれば、歌唱のリズム感は後から自然と付いてきます。これを知らずにいきなり歌のリズム練習をしても、全身のリズム感の土台が出来上がっていませんから、ただやみくもに時間ばかりを取られてしまうのです。

ビートを刻む手順

楽器を使わずに、体の各部位でビートを刻んでいきます

基本姿勢で立つ
つま先でビートを刻む
かかとでビートを刻む
膝でビートを刻む
腰でビートを刻む
腹でビートを刻む
胸でビートを刻む
肩でビートを刻む
腕でビートを刻む
指でビートを刻む
声を出さずに
・首でビートを刻む
・舌でビートを刻む
・くちびるでビートを刻む


・・・ようやく、歌のリズムトレーニング開始、となる訳です。準備・予備練習・手順というものは非常に大事であり、遠回りに思いつつも、その後の練習が内容の濃いものになる事が次第に実感できていきます。

前ノリをどう自分自身で制御(コントロール)していけばいいのか?

0.5秒位、早めに動作したり音を出したりしてしまう状態を「前ノリ」と呼びます。前ノリは前ノリで、躍動感が出る音楽表現の中の一つなのですから、必ずしも悪いものではないのですが、問題は「常に前ノリである=習慣的な前ノリ」という場合です。これは「やる気に満ち溢れている」という場合や、技術的に未熟なので、遅れない様に慌てて動作してしまう、という心理的な癖である場合もあります。多くの演歌歌手やジャズミュージシャン達が「後ノリ」である様に、熟練してくると、どんどん遅れて音を出すようになってきます。「慌てる事はない、いやむしろ遅れて表現した方が正確に表現できるから、上手く聴こえるのだ」という事を、まず知る必要があります。

前ノリの原因
  • やる気に満ち溢れている
  • リズムよりも常に早めに音を出す事がカッコイイ、と勘違いしている
  • 習慣的前ノリの弊害というものそのものを知らない
  • 共演者よりも先に音を出す事で、自分だけが目立とうと競争している
  • 演奏速度が速すぎて慌てふためいている
  • 演奏速度が遅すぎて退屈している
  • 音を出す前の、全身リズム取りの予備練習を今日はしなかった
    →昨日しても今朝もしなければいけない!
  • その曲そのものや、その演奏速度では感情移入できない
  • 早く次の曲に移りたい
  • その瞬間の発声や演奏方式を完全には理解できていない
  • 音符を勘違いしている
  • 先の流れを読んでいない
  • 譜面を目で追いながら音を出している
  • 曲全体を記憶していない
  • メトロノームで練習し過ぎた→メトロノームを使わない練習もする
  • この曲はメトロノームを使わずに速度を自由に揺らぎながら演奏したい
  • 尿意や便意を我慢したまま硬直状態で演奏している
  • 今日、練習や演奏会に遅刻して走って来たので息が乱れている
  • 次に予定があるのに、今の時刻を把握していない


色々な原因がありますが、技術的な要因から心理的な要因までもが複雑に絡んでくるんですね。
つまり「どんな時でも完全に前ノリでしか演奏できない」場合と、そうでない場合とがある、という事になります。


自分が前ノリかどうかを自分が自分自身で気付く事は、かなり、かなりに困難です。自分の音を録音して聴き直してみても判らない場合すら、あります。自分自身のタイム感がずれているので自分ではなかなか気付けないのです。周囲の人に自分が前ノリかどうか聞いてみる、キーボードでシーケンサーにリアルタイム録音をして、その入力タイムを確認する方法などあります。

前ノリを補正するには、とにかくテンポを落として、ゆったりとした速度で練習する事が一番です。敢えてメトロノームから僅かに遅れて音を出す後ノリ練習も効果的です(遅れたらだめだ、という深層心理を無くしていく練習)。

前ノリの利点

例えば、ある音だけを前ノリで音を出すと、ポイントとなり、それを聴く人に注意を喚起させる事ができます。それまで後ノリだったのに、ある範囲だけを前ノリで演奏すると、曲に躍動感を与える事ができます。そういう明確な意図があるのであれば、前ノリは素晴らしい音楽表現となるのです。

後ノリの利点

後ノリして演奏が変になってしまった、という事は、前ノリよりは遥かに少ないです。多くの場合、十分に準備した上で音を出した結果です。そのため、後ノリ(少し遅れて出した音)には、非常に、深い「説得力」があるのです。


「前ノリ」「ジャスト」「後ノリ」を自分自身で意識的・無意識的にコントロールできる様になるのが最終的な理想ですね


スタジオ入りする時間の「前ノリ」「後ノリ」?

例えばバンド練習でレンタルスタジオを借りて練習する時に、

・時間よりもかなり早く来て準備する「前ノリ」
・時間よりもかなり遅く来て演奏する「後ノリ」

なんて呼んだりする事もありますが、

会場に早く来て準備してから演奏すれば、その演奏は「後ノリ」になり、
会場に遅刻して演奏すれば、その演奏は「前ノリ」になる、

つまり完全に逆になる、なんて話もあります。自分の演奏がまだまだ未熟である、と実感しているのであれば、
練習や演奏を始める前に、数多くの準備過程を設け、心を平静な状態へと導いていく事が必要ですね。
いわゆる「前儀式」のようなものを具体的に決め、それを必ず実行する習慣を付ける、これって大事ですね。



リズムや音量や音程の不安定さを全て同時に解決するための練習方法

かなりに激しいダンスを踊りながら歌う練習をし続ける、という事です。

体が踊っていれば、歌う事は通常難しくなります。

どうして数多くのダンサー達が、ダンス専門で、歌は歌わないのか???
踊りながら歌うという事は、かなりに複雑な技術が要求される「高等技術」だからです。
特に、複雑なコリオ(振り付け)で構成されるダンスを踊っていると、
もう、それだけで精一杯、歌う事など絶対に無理、という場合があります。

しかし、その一番難しい環境、
つまり、

激しいダンスを踊りながら歌う練習をし続ける、という事が、歌唱訓練における一番の近道でしょう。

その場合、歌をうまく歌おう、という事は完全に後回し!
いかに正確なリズムを足で取り続けるか?
つまり、下半身優先の練習方法となります。

踊っていて、息が音程が音量が乱れてしまう、という事は、
まだ全身が、特に下半身が、その楽曲のリズムを理解していないからです。

???遠回りと思いつつも、歌とは下半身から積み上げていく全身の体作りですから、
長期計画で取り組んでこそ、確実な成果が必ず出る練習方法です



ブレス(息継ぎ)(breath)こそが大切!

適切なタイミングで確実な息継ぎを行う、ただそれだけでも、歌はかなり上手く聴こえてくるものなのです。


完全なる盲点!声とは空気を吸わないと出す事ができません。声を出す事ばかり考えて、息を吸う事を全く考えていないと、その歌はボロボロになってしまいます。

息継ぎが十分なされていないと息が続かず、各種音符本来の長さに声を伸ばす事ができない、という現象が起きてしまいます。
すると、声が途中で途切れてしまい非常に頼りない歌声になってしまいます。
これから声に感情を込めようとしている最中に息が途絶えてしまった場合でも同様です。。
すると表現が稚拙に聴こえたり、感情表現的に非常に投げやりな印象を聴く人に与えてしまいます。すると、「歌が下手だ、技術が未熟だ」などと評価されてしまいます。

さらに恐ろしいのは、これから本来の音程に修正しよう変化させようとしている最中に息が途絶えてしまった場合です。こうなると音程を外した事と同じ結果になってしまいます。

自分の息が続いているか常に認識

「つもり」の恐ろしさ!

例えば気分よく歌っていたり、慌てて歌っていたりすると、自分の息がちゃんと本来の長さで続いているかどうか?息切れしていないかどうか?を自覚していない瞬間があります。自分では息を繋いでいる「つもり」になっていて、後で聴き返してみると途切れていた!なんて事がありますね。

音程でもそうですが、自分の声を客観的に聴き続けコントロールし続ける練習は、やはり自分の歌を常に何回も録音して聴き、打ちのめされて(^^)みないと決して上達はしないようです。自分の歌が下手に聴こえる、という事は、聴く耳がある、という事であり、理想像がある事にもなりますから、続けていけば必ず理想の声に辿り着けます。

息継ぎが追い付かない原因

演奏するテンポが速い
→今の自分の技術に見合った演奏速度よりも僅かに遅い速度で歌う。

潔く声を止め息継ぎすべき所を無理して声を繋いでいる:これに関しては「歌詞」の内容と相談するしかありませんね。
歌詞的に短い声でもいい場合、長い声である必要がある場合、その選定をしていく必要性に気付きます。無意識でそういう事ができれば一番ですね。
例)「どんなにいそいでも」「どんなーにーいそいでもー」「どんなーに〜 V いそいでもー」
「どんなに」という言葉と「いそいでも」という言葉は関連性が低いため、特別つなげて歌う必要がないので、
「どんなーに〜 (息継ぎ) いそいでもー」と歌った方が「楽」です。

弾き語りで、楽器演奏が難解なため、それに気を取られてしまい歌にまで気が回らない。
→楽器の伴奏アレンジを単純にする。

ダンスの振り付けが難解なため、それに気を取られてしまい歌にまで気が回らない。


どこで息継ぎするのかを記憶していない。


ブレスの場所を記譜

その曲の、どの部分で息継ぎをすのかを、あらかじめ歌詞カードに書き入れておく、そこまで入念に準備しないと「息継ぎ忘れ」が起こってしまうものです。

ブレスの記録方法として、こんな方式を v おすすめ致します。
「v」小さい息継ぎ
「V」大きい息継ぎ
「VV」大量の息継ぎ

歌詞や表現的に敢えて息継ぎをせずに歌い続けたい部分があるとします。そうなると、その前には大量に息継ぎをしておかねばなりません。そのため、息継ぎの場所と、その量をあらかじめ歌詞カードに書き入れておく必要があります。

さらに息に余裕があれば「その音符本来の長さ」以上に声を伸ばせば、感情が込もった、より歌らしい歌声に聴こえます。

後ノリ・ブレス

タイムの先頭に合わせ的確に発声したいがために、ブレスをついつい慌ててしまう、という心理があります。

良くジャズシンガーや演歌歌手が、伴奏に非常に遅れて歌う瞬間があります。全体的に常に遅れている場合もあります。
十分に息の準備と感情の準備がなされている場合、発声が伴奏より遅れると 実に実に深い味わいを感じるのですね。

音楽とはベース音が根底にあり、その次に伴奏があり、最後にメロディー:つまり歌があります。
そのため、歌は伴奏よりも、少し遅れて歌う方が自然なのです。

となると、例えば拍の頭で発声するべきところを敢えて拍の頭やその周辺で息継ぎをし、その後を後ノリで歌う練習というのも効果がありそうです。

特に弾き語りであれば、自分自身で速度を変化させていけますから、例えばコードを弾いて、少し遅れてから歌う、という、歌というよりは、そう、まさしく「語る」かんじの歌い方も、感情表現として大事ですね。

水泳ブレス

水泳の練習は、まさしく「息継ぎ」の練習です。泳いでいて、すぐに息が乱れてしまう、長距離を泳げない、というのは、呼吸法や精神状態に何か問題があるのです。

歌の練習に水泳?息を短時間に大量に吸う練習!息を細く長く吐き出す練習!歌の呼吸練習とそっくりですね。

ブレス表現が上手くなると楽器の演奏技術も向上する

どんな楽器においてもそうですが、「いそいだ」「あわてた」感じの表現は、殆どの場合「下手」に聴こえてしまいます。意識的に狙って表現したつもりでも稚拙に聴こえてしまう時があります。その理由とは、技術的に未熟なので、次の音に慌てて移行しようとしてしまうからです。すると、さらに技術的に未熟に聴こえてしまう、という悪循環なんですね。

そこで、メトロノームやカウント通りに演奏する事を完全に諦めて、自分の好きなようにテンポを変化させて演奏する方法があります。全ての表現を後ノリで演奏する、つまり、全ての歌を後ノリ・ブレスで練習する。すると、これまで伴奏よりもメロディーの方を先に弾く癖でボロボロになっていた演奏が、ようやく聴くに耐えるものになっていきます。

ブレスの表現、つまり息継ぎのタイミングの技術が向上すると、ピアノやギターなどの楽器の演奏も、メロディーに「間」を与える事により、これまでよりも上手く聴こえてきます。

「どうして、ここでいつも引っかかってしまうんだろう?」曲のある部分で必ずリズムが狂ってしまう。多くの場合は練習不足からくるものですが、たまに、その箇所は自分自身が「ルバート」、つまり速度を落として表現したい部分だったのだ!という場合があります。現代は機械音楽が全盛ですが、音楽とは本来、曲の部分部分で自由に速度を変えて演奏する、つまり会話のようなものだったんですね。もし会話する時に、メトロノームに合わせたリズムで会話してみたら???感情のないロボットのような話し声になってしまいますね。

自分の演奏が、どうにも「歌っていない」と感じる時は、楽器よりも歌の練習をする事が大事ですね。「楽器を上達したかったら、その楽器を一切使わない練習方法をこそ極めよ!」



息を吸う、ブレス(息継ぎ)の音も、また、音楽表現となる!

「出す声」よりも「吸う息」の方が説得力がある場合があるっ!

「出す声」よりも「吸う息」の方が音がデカイ、そういう感情表現をしてみませんか?

会話や文章とは違い、歌とは「なぁーがぁ〜ーーぃいぃー〜〜~」発声が求められます。そのため、息継ぎ(ブレス)の瞬間には大量の空気を摂取せねばなりません。でもしかし、そういった体の要求を超えた意味での「息継ぎ表現」に着目したいものです



それでも歌が下手だ!

音程(ピッチ)も完璧!声量調整も充分だ!リズムもばっちり!ブレスもばっちり!でも、それでも「下手に聴こえる」「自分自身、何か納得できない」という場合があります。

滑舌(かつぜつ)が悪いから

口の動かし方が曖昧だと、いくら上記をクリアしていても下手に聴こえます。そのため「滑舌(かつぜつ)を良くするトレーニング」を行います。特に母音の「あ・い・う・え・お」を大きく口を開けて発声する練習を繰り返します。完全に大袈裟過ぎる位に、限界まで口を大きく運動させます。濁音などは、唾が飛び出ても気にしない位に練習します。また「舌っ足らず」にならない様に、舌を左右に動かしたり口の中を回転させたりする「舌のトレーニング」も必要になってきます。

抑揚(よくよう)のバランスが悪いから

ここは導入部分なのに、いきなりシャウトして大声で歌っている、一番盛り上がる箇所なのに声が出ていない、など、声量のバランスが曲の構成に合っていないと「?」となってしまいます。ジャンルや曲調にもよりますが、常に全力で歌う必要はなく、いかに声量を楽曲の流れに沿ってコントロールできるか?それも無意識で?が鍵です。

歌詞の意味を理解していないから

既成曲の場合、外国語の曲に限らず、母国語の曲であっても、その曲の歌詞の真の意味、裏に隠されたメッセージなどを理解していないと感情表現の無い味気ない歌声になってしまいます。そのため曲はメロディーよりもまず歌詞の内容を十分に理解した上で練習に臨む必要があります。

歌詞に納得がいっていないから

特に自分が歌詞を書いた曲の場合、言葉の基本的な使い方や言葉数、言葉の内容がその楽曲のシーン(瞬間)において適切でない、つまり歌以前に歌詞に納得がいっていない場合、気持ちが乗らないので上手く歌えないものです。歌い方が曖昧な場合まず、その部分の歌詞が本当に適切なものであるかどうかを根本的に見直していく必要があります。

感情が乗っていないから

自分が体験していない事や共感していない詩の曲をいくら歌っても誰も感動してくれません。「歌の上手い下手」というのは器楽的な器と歌唱技術だけではなく、いわゆる「説得力」「共感させる力」までもが求められます。これは裏を返せば、例え音程やリズムがあまり合っていなく、声量が小さい、滑舌が悪い、つまり器楽的にも技術的にも劣っていても、その歌い方に「説得力」や「共感させる力」があれば上手く聴こえてくるものなのです。これが他の楽器とは全く異なる点です。よく「歌は生き様」とも言われますが、自分が体験していない共感していない事は歌っても誰の心にも響いてこないのです。そのためには、「人生経験を積む」という歌の練習とは全く別の事をする必要があるのですね。

しかし、「こんな小さい子供のつたない歌なのに何故か泣けてきてしょうがない」という場合があります。その子は、その曲の意味をよく理解し、共感しながら歌っているからなのでしょうね。歌が技術的に上手いから感動できるとは必ずしもいえない、歌とは不思議なものです。

歌唱力とは、そういう事です。これに関しては、もはや技術論や理屈では解析する事ができない領域です



全身の穴を開放する!

声とは全身に響かせないと「大きい声」「いい声」「魅力的な声」にはなりませんが、実は声とは眼からも鼻からも耳からも音が外に響いていくのです。

前述の様に両方の鼻の通りを良くするのは大前提です。外人は鼻が高いですが、これは歌唱をするにおいて非常に有利です。鼻が一種の共鳴部となるからです。だから鼻を整形する、なんていう必要はありませんが、鼻の穴が大きく開く様な「鼻呼吸の練習」をしてみましょう。

眼を大きく見開く練習もしてみましょう。これはいわゆる「顔ヨガ」ともいえるものですが、自分の視界を上下・左右・全方向に広げる練習を繰り返します。これは何故かというと、目を開けた角度により、歌声の音色が変化するからです。目を大きく見開いて歌う「あ」と、目を閉じて歌う「あ」、同じ音ですが、視覚的印象もありますが、音の抜け具合が微妙に違ってくるのです。オペラ歌手が、どうしてたまに大きく大きく目を見開いて歌う瞬間があるのか?長い練習の結果、勘で声の響きの違いを覚え込んでいるのかもしれませんね。

ところで一番肝心の穴である「口」ですが、あくびをしている時の自分を思い出し、いつでもその様に大口を開けられる様な練習を繰り返していきます。あくびしている時の顔の状態が、一番理想的な発声の方法です

ただし一番下の穴である「肛門」、これだけはしっかりと引き締めておかねばなりません。何故なら下腹部が緩んでいる、という事はつまりは腹筋が揺るんでいる、という事です。腹筋を鍛えれば音域も広がります。極端ですが、歌=腹筋とまで考えておいて正解です。
個人的に、高音部「E」でもやっと、だったのですが、腹筋を鍛え続け、3年後には、「A」、場合によっては「B」まで地声で出る様になりました。(高い音の声が出る事が歌が上手い証拠だ、と勘違いしていた時代の話です)(LATELYを地声で歌いたかった)

抜け落ちた歯がある、という場合は、音が響くというよりは、そこから「音が漏れていってしまう」事になりますから、早期に治療する必要があります。本当に拘るプロ歌手の場合、歯列矯正をする人も多い様です。



裏声と地声をミックスさせる「ミックスボイス(Mix Voice)」

殆どの人は「裏声と地声とは、その都度・切り替えるものであり、全くの別物である」と思い込んでいますが実は違います。
地声を出しながら裏声を混ぜて発声する事が、裏声を出しながら地声を混ぜて発声する事が可能なのです。
この事実を知っている知っていないで歌が上達する速度は、かなり違います。

また、その瞬間のメロディーや歌詞的に、この裏声と地声をミックスさせる比率を微妙に変えていく事で、声の音色が変わり、それで感情を表現する事ができます。

いずれは必ず習得したい歌唱技術です。

ミックスボイスの練習のしかた

自分が地声でも裏声でも出せる音程を一つ選びます。
胸式呼吸により裏声で発声しつつ、同じ音程のまま、徐々に腹部に力をいれた腹式呼吸による地声に切り替えていく練習をします。
慣れてきたら今度は腹式呼吸発声による地声から徐々に裏声に変えていく練習をします。
この「裏声」と「地声」を交互に行き来する事で、裏声と地声をミックスさせるイメージが次第に固まっていきます。
裏声と地声を同時に出せる様になるには、数ヶ月以上、場合によっては数年以上かかる高等技術ですから気長にいきましょう。

これは自分の喉を守る事にも繋がります。地声を100%使って高い音を歌うのと、地声に30%位の裏声を混ぜて歌うのと、どちらが楽なのかは、すぐにお分かりいただけると思います。プロ歌手であれば、この技術を無意識に駆使して自分の声帯を守っているのです。

ミックスボイス=「胸式呼吸と腹式呼吸」&「地声と裏声」との混在

という事にもなっていくでしょう、



自分の歌を録音して聴く

自分の歌を聴いて「満足だ」と思っている場合、それはまだ聴く耳が無く、理想像も持ち合わせていない可能性があります。

自分の歌を聴いて「だめだ」と感じる、という事は非常に幸福です。それは聴く耳がある、という事になり、自分の声の理想像を持っているからです。

しかし、自分の歌を何回も録音して何回も聴き、問題点を克服していかないと永遠に上達はしません。
ブレス、声量、音程、リズム、声質、感情表現、・・・・あらゆる項目から自分自身の声を審査し続けていきます。
打ちのめされる事になると思いますが、「理想の声」に辿り着くためには決して避けては通れない道です。



自分の理想の声

自分の歌を録音し、聴いてみて?「あれ、こんな変な声だったっけ?」と感じる事は多いですね。
自分が思っているよりも、暗い、陰鬱、理屈っぽい、キザっぽ過ぎる、大人ぶってい過ぎる、などで幻滅する場合があります。

自分がこれまで歌ってきた歌声は、歌というよりは日常会話の話し声のようなものに過ぎなかったのだ!
と気づきます。

よく、普段の声と、歌うときの声とが全然違う歌手がいます。いや実際、普段の声と、歌うときの声とが同じであっては大いに困るのですね。歌とは明朗快活に声を伸ばし発声し続ける事です。

歌と話し声は全く違います。この事に気付いたら、どうするのか?


キャラクター作り「声質のミックスボイス」

自分が歌うときの声質の理想像をイメージし、キャラクターを作り上げていきます。まずは自分が好きな歌手の声物真似をしていき、色々な歌手の声質を自分自身の中でミックスしていきます。つまりこれは「声質のミックスボイス」という練習になります。

そして声物真似を卒業したら、その次は自分オリジナルの声質を模索していきます。
この時にも「裏声と地声のミックスボイス」という技術があれば、より理想形に辿り着きやすくなります。

自分のこれまでの歌声から脱皮し、真の理想の歌声に辿り着くためにも、この練習は早めにスタートしておきたいものですね。



弾き語りの練習

リズムの分離

弾き語りの練習での最大の落とし穴は、手と声が完全に連動してしまい、手、特に右手(利き腕)に声が釣られてしまう、という点です。この問題点を知らずに、ただやみくもに練習を続けると、その後で手と声とを独立させていくのに時間がかかってしまいます。

弾き語りとは、左手と右手と声、この3つが完全に独立し、おのおのが全く別の事をする様な練習をしていく事です。

つまり、まずは楽器演奏において、左手と右手がある程度、独立して動くようになってから、やっと弾き語りの練習が始まる訳です。

最初に拍の頭で全ての音を弾く、ギターでいえば「ストローク」、
最初に拍の頭でベース音弾き、拍の裏でコード伴奏音を弾く、ピアノでいえば「ストライド奏法」、
次には分散和音を弾く「アルペジオ奏法」、

アルペジオを弾きながら歌を歌うのが一番の難関になると思います。

その次はシンコペーション等を含んだ複雑なリズム(ボサノヴァなど)や、ギターでいえばカッティングを弾きつつの歌唱練習へと移行していきます。

伴奏形式の混在

例えば最初から最後までアルペジオ、最初から最後までカッティング、というのも味気ないものです。Aメロではアルペジオ、Bメロではストライド、サビ部分ではストロークにしたりして、曲の構成に合わせて伴奏形式を変えていく練習をする必要が出てきます。

イントロ:Aメロ:Bメロ:Cメロ:間奏:Bメロ:Cメロ:エンディング

その曲の各シーンに合わせて伴奏の奏法を微妙に変えると、グンと聴き応えのある曲になります。

楽器で歌以外のメロディーを弾く練習

その次は、イントロのメロディーや、歌の合間のリフ(合いの手)メロディー、間奏のメロディー、エンディングのメロディーを弾く練習をします。ただコードを鳴らすだけでも弾き語りとして十分成立しますが、楽器で歌以外のメロディーを弾く事で、曲に重厚感が出てきます。歌いながら、その歌のメロディーに適したコーラスや裏リフを弾く練習をする必要も出てきます。この奏法を行うには、右手と声のリズムの分離練習をしておく必要があります。


歌手は痩せていない方がいい

歌手とは全身が楽器ですから、「がたい」は大きければ大きい程、いい声がでます。身長は高ければ高い程いい声が、横に太っていれば太っている程、いい声が出ます。アップライト・ピアノよりも、どうしてグランド・ピアノの方が豊かな音が出るのか?といえば単純に「躯体=共鳴部分」が大きいからです。お相撲さんに、どうして歌が上手い人が多いのか?それには様々な要因が複雑に絡んでいますが、その理由の中の一つが「がたいがでかい」からなのです。

しかし現実問題として、太り過ぎは様々な内臓疾患や下半身機能低下の原因ともなってしまいます。そのため最低限でも、身長による標準体重程度は維持しておきたいものです。ガリガリの声楽家って、あまり聞きませんよね?歌手に「痩せ過ぎ」は禁物です。歌う事、それも腹式呼吸で大声で歌う事は想像以上に体力を消耗します。一杯歌ってモリモリ・ガツガツ食べましょう!


歌手が作詞を勉強?

国語が得意な人は歌も上手い、という事は、ある程度、当たっています。その言葉の意味合いを理解していないと、いくら声量があっても人の心は動かないのですね。「歌を上手く歌えるようになりたい場合、歌の練習とは全く別の事を練習する必要がある」、その方法の中の一つが、自分で詩を書いてみる、という事になります。誰かにラブレター(恋文)を書く様に、気軽に文章を、詩を詞を書いてみる、それが「歌い方をどうすればいいのか?」のヒント(発想)(着眼点)にもなります。歌詞の朗読の練習をしてから歌の練習をする、という順序も効果があります。

デビュー王道パターン:歌を練習する→歌が上達する→作詞もしてみたくなる→バンドを組む→誰かに曲を付けてもらう→メジャーデビュー

ポピュラーソングの歌手で、作詞も手がける様になっていく人が多いのは、「歌=詞」であると途中で気付くからなのでしょうね。


歌詞の各種指示表記

今後、各種教材において、作詞項目が登場します。このネット音楽教室で、どの文字が、どういう指示指定であるのかを説明していきます

「 」全角スペースは、言葉の意味合いが変わる場合か、リズムの空白が比較的長い場合です
「 」半角スペースは、リズムの空白が短い場合です

「、」は、少し余韻を残す感じで音を優しく少し伸ばして発声してください、
「」、つまり言葉の後に何もなく、すぐ改行されている場合、ほんの僅かな余韻を残し発声を止める場所です
「。」は、多少早めに声を止める場所です


「ー」は、ただ音をのばしてください
「~」は、その前の言葉を、トリル、回音、舌を用いた「巻き舌」「べらんめえ口調」などの色々な装飾音で発声する所です
「〜」は、軽くコブシをまわしてください(ビブラート)
「〜 〜」と、「〜」が連なる程に、ビブラートを長く深く表現してください

「たぁ ひぃ ふぅ へぇ ほぉ」など、日本人であれば、無くても解る母音を、わざわざ小文字で補足している場合、
・子音が母音へと変化する過程を、ゆぅっくぅーりぃーとぉ、繊細に表現してほしい、という場合、
・再び母音を繊細に強調し発声する場合、
・外国語の、日本語に含まれない複雑な発音を、極力ひらがなのみで表記したい場合、
・もしくは外国人の皆様に向けた日本語の発音解説である場合があります

「!」は、驚いた感じで発声してください
「?」は、驚いた、とぼけた感じで発声してください

「・」が前に書かれていたら、その後の言葉は多少・「後ノリ」で発声してください

「v」小文字の「v」とは、息継ぎ(ブレス)の、v 場所 v です
「V」大文字の「V」とは、小文字の「v」とは違い、次のながーーーい発声に備え、よりふかぁーく深呼吸して息継ぎする場所です


「_」は、外国語の「リエゾン」つまり前後の単語の発音を繋げて発声する方法の意味です。
その各単語本来の意味や発音を忘れない様にするために、敢えて_分離しておきたい場合の記述法です、
 英語における使用例)「With You」「ウィズ_ユー」=「うぃずゅー」

「っ」は下腹部に力を入れ、気合を込めて発声する場所ですっ




歌手が行うべき喉のケア

喉・声帯とは、とても繊細にできています。無理な練習の「し過ぎ」は喉を声帯を声をつぶしてしまう原因です。

・頻繁に「うがい」をして口内と喉の奥の雑菌を排出する
・体を鍛え、風邪をひきにくい体質に改善する
・長時間の練習は避け、合間に適度な休息時間を取る
 →連続練習時間は、最長でも30分程度に抑える
・コンサートではMC(日常会話)で話す時間を長くする
・口笛で歌う練習は、声帯を酷使しない練習法
・歌唱の合間に水分をこまめに摂る
・喉で歌う、というよりは「腹で歌う」という意識を持つ
・日常生活(特に自宅外)においては「鼻呼吸」を徹底させる
・炭酸飲料や、冷た過ぎる熱過ぎる飲み物は控える
「しゃっくり」の原因となってしまう場合も
・辛い食べ物は控える
タバコ、酒は控える
・ドライマウスにならない様に工夫をする
・室内、室外でも常にマスクを携帯する

プロ歌手で「MYドリンク」を常に携帯して飲んでいる、という話をよく聞きます。店舗や自販機では「冷た過ぎる」「熱過ぎる」飲み物しか買えませんから必然的にそうなるのでしょう。自分独自の、喉の調子がよくなる成分を配合して自作している様です。

しかしながら、のど飴、はちみつ、レモン、スポーツドリンク、などは、虫歯予防の観点から、実は、あまり、お勧めできません。本当に・本当に地味なのですが、「常温の水か紅茶」が喉に一番いいいのだそうです。

極々、ごくごく微量の塩や酢を常温の水の中に混ぜ込むのもオススメです。


ご自身の喉をいたわりながら、細く長く、そして楽しく歌唱を練習を続けていきましょう



続きます


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